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既に容積が分かっているセルに粉体を充填し、空気量と圧力差を一定に保ちながらその透過時間を測定します。その後、標準セメントとの比較によって比表面積を求めます。
※この測定を行うには試料の真密度が必要です。真密度の測定も当社で可能です。

試料自身の細孔や表面に付着している水分を除去するため、真空脱気加熱処理を行います。液体窒素に浸し、窒素ガスを供給することで粒子表面に窒素分子が物理吸着します。このときの圧力と吸着量を測定し、比表面積を得ます。
※BET１点法は相対圧（飽和蒸気圧と吸着平衡圧）が0.25の1点の吸着量から求め、BET多点法は0.05～0.35間の数点より求める方法です。

試料を冷却した後、窒素ガスのように試料と反応しにくいガスを吹き込むと、試料表面にガス分子が吸着されます。物理吸着された分子は表面を自由に動き回っています。さらに多くのガス分子が系内に導入されると、吸着分子がサンプル表面を薄い層で覆うようになります。
実際の測定では、一つのガス分子が占める試料表面積が分かっているガスを使用します。吸着されたガスの単分子層でサンプル表面を覆うために必要な分子数（Nm）は、B.E.T理論により計算することができます。吸着分子数（Nm）に吸着ガスの分子の断面積を掛けると、試料の表面積が得られます。単分子層が形成された後も引き続きガスを注入すると、個々の単分子層の上に次第に多層が積み重なっていきます。多分子層の形成と同時に毛細管凝縮も起こります。このとき、大量のガス分子が気体から液体に変化するため、細孔内で凝縮が起こったかどうかはガス分子の吸着量の伸びを観察することでわかります。
凝縮が起こったときの圧力値は細孔の大きさと相関があることが知られています。また、吸着量の伸びは細孔の内容積に比例しているため、細孔の容積分布、つまり細孔分布を求めることができます。

水銀の表面張力が大きいことを利用して、粉体の細孔に水銀を浸入させるために圧力を加えます。圧力と注入された水銀の量から比表面積や細孔分布を求めます。細孔径は圧力によって算出されます。またこの方法により空隙に水銀を侵入させて細孔には浸入させないカサ密度⇒水銀圧入法によるカサ密度測定も可能です。